ロシアの南、トルコの東にあるアルメニアとアゼルバイジャンの2国は、ナゴルノカラバフという地域を巡って争いを続けてきた。そして19日夕方頃にアゼルバイジャンが軍事行動を起こしたことで、ナゴルノカラバフ紛争が再燃している。
アルメニアとアゼルバイジャンはそれぞれ人口が300万と1,000万人の比較的小さい国で、日本でニュースなどに出る頻度は高くない。地理的には黒海とカスピ海に挟まれ、ロシアの南、トルコの東に位置する。
この2国は黒海とカスピ海の間に東西に並んでおり、東がアゼルバイジャン、西がアルメニアとなっている。そしてアゼルバイジャンの中のアルメニア国境に近い西部に、問題のナゴルノカラバフ地域がある。
ナゴルノカラバフを巡って両国は30年以上争いを続けてきた。そして日本時間の9月19日夕方頃に、アゼルバイジャンが「対テロ作戦」の名目でナゴルノカラバフ周辺のアルメニア人武装勢力が占領する地域に対して軍事作戦を開始した。
なぜこのような紛争が続いているのか、これまでの経緯を振り返ってみる。アルメニアとアゼルバイジャンは、ソ連が存在していた冷戦時代はソ連の一部であり独立国家ではなかった。そのためこの時代は両国間の紛争はなかったものだ。
だがナゴルノカラバフはアゼルバイジャンの中にありながら、アルメニア人の住民もいたことで紛争の種はすでに撒かれていた。ソ連が末期になった1988年になると、第1次ナゴルノカラバフ戦争が開始。この戦争は6年続いた末、ロシアの仲介で1994年に終結した。
終結後もナゴルノカラバフを巡った争いは終わらず、両国は度々小規模ながら軍事衝突を起こしてきた。そして世界がパンデミックに入った2020年秋には、第2次ナゴルノカラバフ戦争が勃発。この戦争はわずか1ヶ月半程度だったが、パンデミックが深刻な時期に紛争を起こしたという点でナゴルノカラバフ問題の根の深さがわかる。
その後も2021年から22年にかけて何度か小ぜり合いが起こった後、今週19日のアゼルバイジャンによる「対テロ作戦」開始となった。
今回の紛争がこれまでと違う点は、ロシアがウクライナとの紛争によって他の紛争に関わっている余裕がない点だ。1988~94年の第1次戦争も、20年の第2次戦争も、ロシアが停戦を仲介して大きな役割を果たした。
しかしロシアは昨年2月に始まったウクライナ紛争が長期化し疲弊していることで、今はかなり余裕がない。現在のロシアにアルメニアとアゼルバイジャンの紛争を止める余力があるとは限らない。
ウクライナ紛争によってエネルギーや穀物価格が高騰し、世界経済に多大な影響が出た。ナゴルノカラバフも長期化するようなことがあれば、その影響の拡大が懸念される。
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