スキャンダル続出の英メイ政権は風前の灯!?

筆者 鳥羽賢 |

英メイ政権は今月になって閣僚の辞任が続いている。

 キャメロン首相の後任として昨年7月に発足したイギリスのメイ政権だが、最近になって閣僚にスキャンダルが続出。メイ首相は6月の総選挙で敗北して以来求心力を失ってきており、メイ政権は非常に厳しい状況に追い込まれている。

 

セクハラ問題などから辞任

 

 今月になって英メイ政権の閣僚のスキャンダルが相次いでいる。1日にはファロン国防相がセクハラを追及された末に辞任した。ちなみにアメリカのハリウッド・プロデューサーが長年女優たちにセクハラを続けてきた問題が発覚して以来、特に欧米で著名人のセクハラ問題に関する追及が広がっている。ファロン国防省もその流れに巻き込まれて過去のセクハラを追及され、辞任に追い込まれた。

 次に先週の8日に、パテル国際開発相がイスラエルのネタニヤフ首相と無断で会談をしていた問題が発覚したために辞任した。

 さらにメイ政権のナンバー2と言われたグリーン国務相が、業務用のパソコンに多数のポルノ画像を保存していた問題が発覚。これは直接的に法に違反しているわけではないが、業務用のパソコンのため批判はまぬがれない状況となっている。

 イギリスでは昨年6月にEU離脱を問う国民投票があり、当時のキャメロン首相はEU残留派だった。ところが投票は賛成多数に終わり、イギリスはEU離脱を決定しキャメロン首相は辞任した。その後任となり、EU離脱というイギリスの戦後史上最も難しい仕事をしないといけない時期に首相になったのが、メイ首相だったのだ。

 ところがメイ首相にその任務は重かったのか、期待されたほどの仕事ぶりは見せずに現在に至る。特に大きな挫折となったのが、今年6月の総選挙における敗北だった。総選挙前の与党・保守党の議席は330議席であり、メイ首相としては議席を増やせる見通しがあるからこその解散総選挙だった。しかし結果は318議席と議席を減らす敗北。

 総選挙の敗北以降、メイ首相の求心力は低下した。そして今月になって続出している閣僚のスキャンダル。これらの要因のために、保守党の議員40人がメイ首相に対して不信任を表明する書簡に署名することに同意しているという情報が最近になって流れた。これが本当なら、不信任を支持する議員がもっと増えるとメイ首相は保守党党首・首相の座を解任される可能性もある。

 実際EU離脱交渉も難題が山積みしており、メイ政権は今後非常に厳しい状況に直面するのは間違いない。しかしメイ首相が辞任するようなことになれば、ポンドへの影響が出てくるのは必至と言える。ポンドを取引するなら、今後はメイ政権の動向を注視する必要があるだろう。



この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。

筆者について
鳥羽賢

慶應義塾大学経済学部卒業。輸入業務に従事後、ライターとして2003年より主に経済分野を中心に執筆活動を行う。企業トップへインタビューした上での、ビジネス記事執筆経験多数。ポータルサイト『オールアバウト』では、「世界のニュース・トレンド」テーマなどで、数年間政治・経済ニュース記事を執筆。FXの専門誌『月刊FX攻略.com』でも各通貨ペアの特徴解説など、FX攻略記事を執筆した経験がある。主な著書に、『とにかくわかる! FX超入門者』(すばる舎)などがある。翻訳活動も行い、FX投資教材の翻訳を中心に、金融分野の翻訳実績も多数。自身でも投資を行い、FXのトレードも2006年以来7年以上にわたって継続している。