堂島取引所で取引されていたコメ先物は、昨年8月に10年間の試験上場を終えて上場廃止が決定。まだ複数のコメ銘柄が2022年6月限までの限月が残っていたので今月まで取引が行われていたものの、6月限の取引が今週20日をもって終了。残りは出来高がほぼ皆無の輸出用銘柄のみで、これでコメ先物取引はほぼ完全終了したことになる。
今週20日をもって、堂島取引所(以下、「堂島」)に上場していたコメ先物4銘柄の2022年6月限取引が終了した。これで堂島のコメ先物はほぼ全て終了したことになるが、ここに至るまでにはいろいろな出来事があった。
日本におけるコメ先物は江戸時代に始まり、その後も明治、大正、昭和の戦前1939年までは続けられていた。しかし戦争中に中断され、戦後になっても再開はされないまま昭和が終わり平成になった。
しかし2011年8月に、約70年ぶりにコメ先物が取引再開される。当時上場したのは堂島の前身となる関西商品取引所と、現在すでに解散済で存在しない東京穀物商品取引所という穀物専門の取引所の2ヶ所。そしてこの上場は2年間の期限をつけた試験上場だった。
東京穀物商品取引所の方は経営不振のため、2012年には解散を決断し13年2月にはコメ銘柄を関西商品取引所に移管。同年夏には解散した。関西商品取引所はコメ移管と同時に名前を大阪堂島商品取引所に変更した。
そして一本化されてから2013年夏には2年間の試験上場期間終了を迎えたわけだが、本上場は承認されず試験上場が2年間延長されただけだった。その後も2年ごとに本上場への取り組みを行ってきたが承認されないまま試験上場が継続。コメ先物といっても銘柄は1つではなく複数あり、出来高拡大を狙って新しい銘柄が追加されてきた。
だが試験上場開始から10年が経った2021年夏にも本上場は承認されず、また試験上場も延長されずに上場廃止されることが決まった。なおこの年にはネット証券大手のSBIホールディングスなどから出資を受け入れ、4月には株式会社化。8月には社名から「大阪」を取り、現在の堂島取引所になる。
2021年8月に上場廃止が決まったが、先物なので2022年6月限までの限月がすでに売買されていた。そのためすぐに取引は終了せずに2022年6月まで取引が行われ、今週20日になって全て終了した。なお昨年8月に上場廃止が決まって以来出来高は激減し、今年になってからはほとんど売買がなかった。
6月20日をもってほとんどのコメ銘柄が取引を終えたが、唯一輸出用のコメ先物だけが2023年11月まで残る。しかしこの銘柄は今年に入ってから出来高0が続いており、存在意義はほぼない。
試験上場とは言え、2011~21年の10年間はコメ先物が堂島の主力商品だった。コメ以外にはとうもろこし、大豆、小豆、粗糖とあるが、全てほとんど売買が行われていない。そもそもとうもろこし、大豆、小豆は日経225先物などを扱う大阪取引所でも上場されている。
つまりコメ先物の廃止で堂島の先物取引所としての稼働はほぼなくなる。企業としては先物事業だけではなく不動産賃貸事業も行っており、すぐに倒産したりはしない。しかし社名にもある「取引所」の事業は事実上休業状態となり、今後の建て直しは非常に厳しいと言わざるを得ない。
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