すでに巨大すぎる存在になった仮想通貨

筆者 鳥羽賢 |

仮想通貨は関連産業も含めるとすでに巨大な存在になった。

 2017年からビットコインなど仮想通貨の高騰が続いている。そしてビットコインの高騰は他の仮想通貨の高騰につながり、新しい仮想通貨も次々と生まれている。また関連産業もどんどん発展している。仮想通貨はすでに巨大すぎる存在になってしまったので、仮想通貨市場が崩壊したらその影響は世界中に及ぶことが懸念される。

 

世界の一大産業に成長

 

bitcoin 2017年が始まった時、年末にビットコインが200万円を超えると予想していた者は世界に誰一人いなかったに違いない。2017年初頭のビットコインの価格は1枚=10万円程度。また1月前半にはビットコインの価格が急落し、1月中旬には一時8万円台になった。しかしこのような急落があったにも関わらずビットコインを持ち続けていた者は、12月に200万円をつけた頃にはかなりの資産になっていたはずだ。

 昨年のビットコインの急騰は、仮想通貨を世界的な産業に成長させた。イーサリアム、リップル、ライトコインなど他の仮想通貨も高騰し、時価総額も今年の1月には主要通貨を合わせると約90兆円までに増えた。またビットコインキャッシュなど、ビットコインから分裂してできた仮想通貨もある。

 企業はICOという形で、独自の仮想通貨を発行して資金を調達するようになった。これまで株式を発行して調達していた資金を、仮想通貨の発行でできるようになったのだ。

 仮想通貨のデリバティブ(派生商品)も次々生まれている。昨年末にはシカゴのCMEが、ビットコイン先物を上場。またアメリカではビットコインETFの申請も行なわれている。そして最近になって日本のフィスコが、仮想通貨に投資をするファンドを立ち上げると発表した。

 仮想通貨の関連産業も成長している。最も関わりが深いのは取引所だが、その他にも仮想通貨関連の技術の企業や、仮想通貨の情報提供サービスなどもある。そして日本ではついに「仮想通貨をテーマにしたアイドル」も結成された。

 これだけ巨大な存在になった仮想通貨の市場が、崩壊してしまったらどうなるのだろうか?もちろんここで仮想通貨市場が「崩壊する」と断言しているわけではない。将来どうなるかは誰にもわからない。

 ただある日仮想通貨の市場が崩壊したら、まず世界の無数の人が保有しているビットコインなどの価値が激減する。そしてICOで発行された企業の仮想通貨も価値がなくなる。先物などビットコインのデリバティブも暴落。取引所を初めとする関連産業でも倒産が相次ぐ。

 これは世界的に負の影響を及ぼし、世界の金融市場が混乱することになりかねない。もちろんそのような事が起こらないなら一番いいのだが、2017年になって突然台頭してきた仮想通貨が、今後どうなるか予測するのは極めて難しいのが現実だ。



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筆者について
鳥羽賢

慶應義塾大学経済学部卒業。輸入業務に従事後、ライターとして2003年より主に経済分野を中心に執筆活動を行う。企業トップへインタビューした上での、ビジネス記事執筆経験多数。ポータルサイト『オールアバウト』では、「世界のニュース・トレンド」テーマなどで、数年間政治・経済ニュース記事を執筆。FXの専門誌『月刊FX攻略.com』でも各通貨ペアの特徴解説など、FX攻略記事を執筆した経験がある。主な著書に、『とにかくわかる! FX超入門者』(すばる舎)などがある。翻訳活動も行い、FX投資教材の翻訳を中心に、金融分野の翻訳実績も多数。自身でも投資を行い、FXのトレードも2006年以来7年以上にわたって継続している。