4月に発表されたトランプ大統領の相互関税は、90日間停止された後、7月になって再度各国に関税率を通知。その後は日本など多くの国が米国と合意したものの間もなく発動される予定になっており、今後その影響が本格的に出てくる。
就任前から予想されていたことだが、今年はアメリカで成立したトランプ政権によって世界が大きく動いた。特に4月初頭に発表された世界各国に対する相互関税は衝撃的で、発表直後に世界的な景気後退懸念が高まり株式市場が暴落した。
暴落を見てトランプ大統領も多少躊躇したのか、一部を除いた相互関税を90日間停止と発表した。その期限は7月上旬に到来したので、7月になってトランプ大統領は各国に対して新たな関税率を書簡で通知。また同時に4月から続けられてきた交渉がさらに進展し、多くの国が合意に達した。
日本は7月の書簡では関税率25%と通知されたものの、7月23日になってトランプ大統領が「日本と合意に達した」と発表した。内容は日本製品の関税率を15%に引き下げる代わりに、日本がアメリカに対し5,500億ドルの投資をするなどであった。
しかし合意に達したことで関税は8月7日から発動されることが決まり、すでにトランプ大統領は署名した。またEUをはじめ、韓国、マレーシアなど多くの国と合意に達し、それらの国へも関税はこれから発動される。
そうなると当然ながら、アメリカだけではなく世界経済に影響が出る。最初に懸念されるのはインフレの再燃だ。アメリカのインフレ率はトランプ政権の成立後しばらくの間は下がり、4月は2.3%だった。だがその後は5月2.4%、6月2.7%と2ヶ月連続して上がっている。今後多くの国に対する関税が発動されるので、さらにインフレ率が上昇することが考えられる。
そして景気への悪影響も予想されており、その兆しが出ているのが先週発表された米7月雇用統計だ。7月の数字は予想より低い7万3000人と珍しくなかったものの、同時に今回は5月の数字が14万4000人増から1万9000人増に、6月が14万7000人増から1万4000人増にとどちらも大幅下方修正された。
この統計によって米経済の後退懸念は高まっている。雇用統計と並んで重要な景気指標であるGDPは、第1四半期が前期比年率0.5%減(確定値)だったが、第2四半期は3.0%増(速報値)と今のところは良好だ。しかしこの数字は関税発動前の駆け込み消費のためとも見られており、次の第3四半期で低下する可能性が指摘されている。
そしてアメリカが多数の国に関税を発動させることで、今後他国でもインフレ進行や景気後退が懸念される。それが多くの国に広がれば、世界的な不況に陥る可能性もある。これから関税が発動されその影響が出てくることは確実なので、そのようなシナリオは決して悲観的すぎるものではないだろう。
この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。
iFOREXは数百銘柄の通貨、仮想通貨、商品、指数、ETF、株式をCFD形式で取引することができます。
方法は簡単、3ステップでCFD取引を注文できます。
iFOREXに今日参加すれば、次の素晴らしい特典パッケージがあなたのものに
25年以上信頼されるサービスプロバイダー
iFOREXグループは業界で最も大きく尊敬される企業の一つです。1996年に成功した銀行家のグループにより設立され、世界中の人の毎日の市場へのアクセスが目標です。
3つの主な約束
私たちは、提供するグローバルな取引商品の多様性と、使用する革新的な技術、常に向上し続けるカスタマーサービスで、業界のリーダーであり続けます。