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Jun

米のインフレ率が一段と上昇

user 著者 鳥羽賢

10日に米5月CPIが発表された。

米5月CPIは5.0%

10日午後9時半に米5月CPIが発表され、予想の前年同月比+4.7%に対し発表は+5.0%と2008年以来の高い数字が出た。食料品などを除いたコア指数も、前年同月比+3.8%で1992年以来の高いインフレ率だった。発表された米CPIが高かったものの、FRBにはまだ何らかのインフレ抑制に向けた動きはない。そしてNY株式市場も大きく反応せず、ダウ工業平均は19ドル高で終了した。

今日の展望

今日は午後3時にイギリスの4月GDPが発表されます。

日本225(円)

米CPI発表後に先物高

前日のNYダウは152ドル安と3日続落し、10日の日経225平均も61円安の28,799円からスタート。前場に上昇して一瞬だけ29,000円を回復した後、後場には28,900円台で推移。終値は98円高の28,958円だった。夕方以降の先物はしばらく28,900円台に留まっていたが、午後9時半に米CPIが発表されると円が急落すると同時に先物が200円ほど急騰した。

ユーロ/円

ECBは政策金利を据え置く

ECBが午後8時45分に政策金利を発表し、予想通り3つの主要政策金利が全て据え置きとされた。その後行われたラガルド総裁の会見では、2021年のユーロ圏の成長率見通しが引き上げられた。この日のユーロ/円は日中にはやや下落し政策金利発表前には133円30銭だったが、政策金利発表は予想通りのためあまり反応せず。そしてラガルド総裁の会見で成長率見通しが引き上げられたため50銭ほど上昇したものの、数時間後までには政策金利発表前の水準まで戻った。

WTI原油

一部メディアの報道で急落

10日朝方には69ドル台まで後退していたNY原油は、10日日中から夜にかけて上昇し70ドルを回復。だが11日午前1時頃になって、一部メディアが「米がイランに対する制裁を解除」と報道。この報道を受けて1ドル以上急落して70ドルを割った。しかしその後米政府が制裁解除は一部のイラン高官に対するものだけで、原油禁輸そのものは解除していないと発表。発表を受けて原油価格は一気に報道前の水準まで戻ってきた。

米ドル/トルコリラ

米との改善関係期待でリラ高

14日にトルコのエルドアン大統領と、米のバイデン大統領が首脳会談を行う。この会談がトルコリラにとって次の大きな材料になっており、10日にはここでトルコが米軍撤退後のアフガニスタンに駐留する提案をするとの情報が流れた。この提案によって米との関係改善期待が高まり、この日のトルコリラは堅調。午前中に1ドル=8.6リラ付近にあった米ドル/トルコリラは、午後から夜にかけて米ドル安・リラ高が進行し8.4リラに接近した。

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