7日から8日にかけて為替市場ではさらに円安が進行した。
先週末4日に行われた自民党総裁選で高市氏が勝利して新総裁となり、次期総理になることが濃厚となった。高市氏は減税など財政懸念を高める政策を掲げているため、週明けから為替市場では円売りが続き7日から8日になっても勢いが止まっていない。そのような状況だが日本株の好調な動きは7日もNYに波及せず、ダウ工業平均は序盤一時的にプラス圏に浮上したものの中盤以降下落して92ドル安で終了した。
今日の展望
今日は午後3時にドイツの8月鉱工業生産が発表されます。9日午前3時にアメリカのFOMC議事要旨が公表されます。
高市総裁の就任は円安材料になったが同時に株高材料となり、6日の日経225平均は歴代4位の上げ幅となる2,175円高で終了。さらに6日夕方から7日未明にかけて先物も上昇して7日朝方までに48,500円をつけた。そして7日の東証では337円高の48,281円で寄り付き、直後に48,500円を超えて史上最高値を更新。しかしその後は前場の残り時間から後場にかけて高値警戒感から売りが増え、終値は6円高の47,950円でわずかに終値の最高値を更新した。
すでに述べたように自民党新総裁の高市氏が減税などの政策を掲げ、さらに日銀の利上げにも反対していることで就任後の為替市場では大規模な円売りが続いている。7日朝方には1ドル=150円50銭だった米ドル/円は、日中から円安・米ドル売りが進行。米政府閉鎖は解決が見えないにも関わらず米ドル売り材料にならず、夜には151円、8日未明には152円を突破してさらに円安に動いている。
日本は財政懸念、米は政府機関閉鎖など各国の問題が噴出しているために、各国の通貨からの逃避資産として金が好んで買われて価格が高騰している。7日朝方には3,960ドルだったNY金は日中は3,900ドル台後半で細かい上下を繰り返した後、夜から8日未明にかけて上昇。8日午前中にはついに節目の4,000ドルの大台に乗った。
高市総裁就任後の円安は対米ドルだけではなく、多くの主要通貨に対して起こっている。ユーロ/円は7日日中は1ユーロ=176円付近であまり動かなかったものの、ECBラガルド総裁が8日午前1時頃から行われた講演でユーロの地位向上に言及したことを材料にその後上昇。午前3時過ぎには177円を超えて対円の史上最高値を更新し、さらに午前中には177円50銭に接近している。
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