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28
Jan

米政治の混乱からリスク回避の流れ

user 著者 鳥羽賢

31日になっても米政治の混乱によるリスク回避の流れは止まっていない。

司法長官代行解任から混乱拡大

トランプ米大統領が先週金曜に署名した難民や一部の国出身の人々の米国入国禁止令により、アメリカでは混乱が拡大している。そして日本時間の31日朝になって、トランプ大統領はイェーツ司法長官代行を、大統領令に従わないという理由で解任した。この解任によってアメリカ国内の抗議と混乱がさらに高まり、市場ではリスク回避から円高・株安が進行した。

今日の展望

今日は午後10時15分にアメリカの1月ADP雇用統計が発表されます。

日本225(円)

先物が19,000円割れ

前日には円高と米株安が進行したため、31日の国内株式市場は朝から軟調な展開。日経225平均の寄り付きは前日比223円安の19,145円とすでに暴落とも言えるスタートだった。場中になると前場に多少上昇したものの、後場になって一段と下落。終値は327円安の19,041円と、「トランプ相場」開始以来の最大の下げとなった。また夕方以降の先物の時間も前日と同様に円高と米株安になったため、日経225先物が19,000円を割った。

米ドル/円

トランプ大統領の発言で円急騰

アメリカの政情の不安定さから、今週になって円高地合が続いている。31日は朝方から夜まで113円台半ば付近で推移していた米ドル/円だが、現地時間31日にトランプ大統領が製薬業界首脳との会合で、日本の円安誘導政策を批判する発言を行った。この発言を受けて円が急騰し、日本時間午後12時頃には112円割れ寸前まで下落。しかしその後は1日朝にかけてやや反騰した。

WTI原油

各種統計で乱高下

1月から産油国が減産を実施していることになっているが、この日OPECが発表した統計によると、1月のOPEC加盟国の産油量は日量3001万バレルで、前月の3117万バレルから減少した。この統計を受けてNY原油は1ドルほど上昇し53ドル台に。しかしその後はアメリカのAPI原油在庫が発表され、予想の前週比220万バレル増に対し発表は580万バレル増と大幅に上回った。この統計から今度は52ドル台まで1ドルほど下落。

ファイザー

減収決算も株は上昇

米製薬大手のファイザーが、31日に10~12月期の決算を発表。今期の売上高は136億ドルで、前年同期比3%減だった。また純利益も前年同期比より減少。ただし12月で締めとなる2016年度通期では増収増益だった。この決算を受けた31日のファイザー株 は、市場全体が低調な中上昇。前日終値は31.31ドルだったが、この日は1.3%上昇し31.73ドルで終了した。

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