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24
Jan

新興国の通貨危機が深まる

user 著者 鳥羽賢

今週になって新興国の通貨危機が深まっている。

トルコリラの他にアルゼンチンペソも下落

先週にトランプ大統領がトルコの鉄鋼・アルミに対する関税を倍増させるとツイートしたことから、トルコリラが暴落。トルコの通貨危機が現実味を帯びてきた。13日になるとトルコリラが一段と下落すると同時に、アルゼンチンペソも下落。アルゼンチン中銀はペソ下落を止めるために5%の緊急利上げを発表。新興国の通貨危機が深まっている。

今日の展望

今日は午後3時にドイツの第2四半期GDP速報値が発表されます。午後6時にユーロ圏の第2四半期GDP速報値が発表されます。

日本225(円)

トルコ不安で22,000円割れ

トルコリラの暴落は金融市場全体に不安を広げ、この日の国内株式市場も軟調な展開に追い込んだ。前日比181円安の22,117円で寄り付いた日経225平均は、前場に早くも22,000円を割った。後場になると一段と下げ一時は前日比450円安になったが、午後2時頃にトルコ中銀が「銀行に必要な流動性を供給する」と発表するとややリバウンド。しかし引け間際にまた下げ、終値は441円安の21,857円だった。

米ドル/トルコリラ

朝方に急落後やや落ち着く

先週金曜に20%大暴落し通貨危機懸念が高まったトルコリラは、13日朝は1ドル=7.1リラを超えるリラ安水準で始まった。だが朝方にトルコ政府が銀行のリラと外貨のスワップ取引を制限すると発表。さらに午後2時頃にはトルコ中銀が流動性供給の発表をしたこともあり、午前中以降夜まで1ドル=6.8~6.9リラ付近でやや落ち着きを見せた。

WTI原油

原油在庫データで一時2ドル急落

アメリカの民間調査会社が、この日に原油受け渡し地点であるオクラホマ州クッシングの在庫を発表。前週比170万バレル増だった。13日朝方から夜まで67ドル台前半で横ばいだったNY原油は、この統計を受けて2ドル近く急落し65ドル台に。しかし下落は一時的なもので終わり、数時間後には発表前の水準まで戻る「行って来い」の動きだった。

昨年3月以来の1,200ドル割れ

トルコの通貨危機リスクが高まっている金融市場だが、「有事の金買い」は起こらなかった。13日朝に1,210ドル付近にあったNY金は、その後日中から夜まで一貫して下落。資金の逃避先は円やスイスフランとなり金は買われず、夜には昨年3月以来1年5ヶ月ぶりの1,200ドル割れ。そのまま14日朝まで1,190ドル台で推移した。

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