Jul

変異種拡大懸念からNY株が大幅安

8日のNY株式市場は大幅下落した。

デルタ株の拡大を懸念

最近になってワクチン接種がまだ進んでいないアジアだけではなく、接種が進んだイギリスなどでも変異種・デルタ株の感染が急速に拡大。感染拡大は世界経済の回復を遅らせるとの懸念が高まり、8日のNY株式市場は終日軟調な展開。ダウ工業平均は一時前日比500ドル以上下落し、終値は260ドル安の34,421ドル。前日まで史上最高値の更新が続いてきたS&P500指数とNASDAQ総合指数も下落した。

今日の展望

今日は午後9時半にカナダの6月雇用統計が発表されます。

日本225（円）

先物が大幅安

前日のNYダウは104ドル高と上昇したが、前日に東京で4度目の緊急事態宣言が決定されたことなどからこの日の東京株式市場は軟調。日経225平均は34円安の28,332円からスタートし、前場から後場にかけて下げが継続。終値はこの日の安値となる248円安の28,118円だった。夕方以降には世界的な感染再拡大懸念からダウ先物とともに日経225先物も500～600円暴落し、夜から9日未明にかけて27,000円台に留まった。

WTI原油

米原油在庫減で反発

5日の協議が決裂したことにより一部の産油国が増産をするかもしれないとの観測が台頭し、6日以降原油は下落。下げは8日日中まで続き、午前中には72ドルだったNY原油は午後に一時71ドルを割った。しかし夕方過ぎになると反発。さらに午後12時に発表された米原油在庫が予想の前週比400万バレル減に対し発表は690万バレル減と予想以上の減少だった。ガソリン在庫も予想以上に減っていたため、発表後も原油高が続き9日朝には73ドルを回復した。

米ドル/円

円高進行し110円割れ

米ドル/円は8日午前中から正午過ぎまで110円50～70銭のレンジで推移。そして午後2時頃からは世界的な感染再拡大を懸念し、株安とともに円高・米ドル安も進行。夕方には6月21日以来となる110円割れ、109円台をつけた。午後9時半に発表された米新規失業保険申請件数は予想を上回る37万3000件で、この発表後に一時109円50銭台をつけたが9日未明には109円80銭付近に落ち着いた。

アルファベット

各州による提訴を受け下げる

好調な値動きが続くGoogleの親会社・アルファベット株は、7日も上場以来の最高値を更新。しかしこの日になって米36州が、アプリストアで徴収している手数料が不当な水準だとしてGoogleを提訴した。提訴の報道を受け8日のアルファベット株は序盤から軟調な展開となり、開始直後に2％安の2,480ドルまで下落。その後もマイナス圏で推移し、終値は1.1％安の2,500.88ドルだった。