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28
Jan

北朝鮮リスクは限定的に終わる

user 著者 鳥羽賢

29日朝の北朝鮮ミサイル発射による円高・株安は限定的だった。

夜以降は円安・株高に転換

29日朝には北朝鮮が再びミサイルを発射し、北海道の上空を通過して太平洋に落下した。この報道後に円高・株安が進行。米ドル/円は一時108円台前半まで下落した。しかし夜に発表された米経済指標が好調だったこともあり、夜以降は円安・株高地合に転換。NY株式市場では主要3指数がそろって前日比プラスで終了した。

今日の展望

今日は午後9時15分にアメリカの8月ADP雇用統計が発表されます。

日本225(円)

朝の急落後少しずつ反騰

すでに述べたように、29日の午前6時頃に北朝鮮がミサイルを発射。この報道を受けて朝方の国内株式市場は安く寄り付いて始まり、日経225平均の始値は前日比130円安の19,319円だった。その後は19,200円台まで落ちる場面もあったものの、後場になってやや落ち着きを取り戻し反騰。終値は87円安の19,362円だった。夕方以降の先物はNY株式市場が上昇したことから、19,400円台を回復した。

米ドル/円

夕方以降のサプライズの米ドル高

北朝鮮のミサイル発射のために29日朝に109円台から108円台前半まで円高になった米ドル/円は、そのまま夕方まで108円台前半で推移。しかし夕方以降には北朝鮮情勢で新しい悪材料が出なかったことや、夜に発表された米経済指標が好調だったことなどから米ドル買いが進行。30日朝までにミサイル発射前の水準を超え109円台後半まで上昇した。

1,320ドルまで上昇後反落

地政学的リスクの急激な高まりを受け、29日朝にNY金が高騰。1,320ドルに到達し昨年9月以来11ヶ月ぶりの高値となった。そのまま夕方過ぎまで1,320ドル台に留まっていたが、夜以降は米ドルが上昇に転じたことから金はそれに反比例して下落基調に。30日朝には1,310ドル付近まで反落したが、依然1,300ドル台はキープしている。

ユーロ/米ドル

約2年半ぶりの1.2

北朝鮮のミサイル発射に対してクロス円通貨は円高で反応したものの、ユーロ/米ドルは比較的反応が薄く、発射前の1.19台後半のまま午後まで推移。そして午後3時頃から発表されたドイツやフランスの経済指標が無難な内容だったことから、夕方頃にユーロ高・米ドル安が進行し1.2を超えた。ユーロ/米ドルの1.2は2015年1月以来約2年半ぶりとなる。しかし夜以降には米ドル買いの動きが高まったため、30日朝までに1.19台後半まで後退した。

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