LINE
28
Jan

今週も米政権リスクを注視が必要か

user 著者 鳥羽賢

今週も米トランプ政権のリスクが残ると思われる。

終わらないトランプ政権の混乱

12日にアメリカのバージニア州で起こった白人至上主義者と反対派との間での暴動に端を発したトランプ政権の混乱が、1週間経っても収まらない。先週金曜18日にはこれまでトランプ政権の中核的存在だったバノン首席戦略官が解任された。しかしそれだけで混乱が収まることは考えられず、今週になってもトランプ政権リスクは残ると思われる。

今日の展望

今日は特に重要な経済指標の発表はありません。

日本225(円)

連休前以来の安値

前日のNY株式市場がトランプ政権の混乱とスペインのテロを受けて大幅下落したことから、18日の国内株式市場も軟調な展開。日経225平均は231円安の19,471円で寄り付いて始まり、その後も19,400円台を中心に推移。終値は始値とほぼ同じ、232円安の19,470円だった。夕方以降の先物も各種悪材料のために下げが続いたが、夜になってバノン首席戦略官の解任が伝わると一時上昇した。

米ドル/円

一時約4ヶ月ぶりの安値に

トランプ政権への不安は特に米ドルに影響が大きく、米ドルは下落基調が続いている。18日朝方は109円台前半にあったものの、日中から夜にかけて下落が続き夜には108円50銭近くまで下落。これは4月下旬以来、約4ヶ月ぶりの安値となる。この日発表された米経済指標は良かったが、米ドル買いにつながらなかった。しかしバノン首席戦略官の解任が伝わると109円台までリバウンドして先週を終了した。

WTI原油

米ドル安と掘削リグ数減で急騰

米民間石油会社が18日に公表したアメリカ国内の石油掘削リグ稼働数は、前週比5基減の763基だった。これで2週連続減となる。先々週までは数ヶ月間ほとんどの週で増加していたのがここにきて減少に転じたため、NY原油はそれを材料に上昇。また為替市場で米ドルが安くなったことも、NY原油の割安感を高めて買いにつながった。結局この日は日中の46ドル台から、夜になって48ドル台に急騰した。

1,300ドル寸前で失速

「有事の金買い」の言葉通り、トランプ政権の混乱が深まるとともに金の上昇が続いている。18日も朝には1,280ドル台にあったNY金は、夜までに上昇し昨年の米大統領選前後以来の1,300ドル回復寸前まで行った。しかしその後にバノン首席戦略官解任の報道が流れたために、米ドルが反騰するとともに金は下落に転じ先週終了までに1,280ドル台まで後退した。

この書類に含まれる素材はiFOREXではなく、独立した第3機関により作成されたもので、いかなる場合においても、直接的・間接的、明示的・暗示的にかかわらず、投資に対する助言や、金融商品に関する投資戦略の推奨、提案として解釈すべきものではありません。この書類に含まれる過去の実績や、それに基づくシミュレーションは将来の成果を保障するものではありません。
すべての免責事項はこちらをクリックしてご確認ください。

世界の取引チャンスを活かしましょう