好むと好まないとにかかわらず、チャートは多くのオンライントレーダーに重要なツールとみなされており、テクニカル分析の解釈において重要な役割を果たしています。もしかするとグラフと数字を見るだけで圧倒されるよう感じるかもしれませんが、株式・商品・指数・為替にCFD形式で投資する場合、チャートはあなたのいちばんの友達になるかもしれません。チャートは長期的洞察や情報を含むので、あなたの取引のための意思決定の一助となることもあるでしょう。詳しく知りたいですか?まずは基礎からはじめましょう。
チャートの概念ですでに拒絶反応を起こしてしまうという方は、チャートは価格変動を目で見えるようにしているだけのものだと考えましょう。市場またはあるひとつの銘柄がどのように動いているかを描いた絵です。この「絵」は市場の過去の動向と未来に示唆される動向の両方について、豊富な情報を提供します。チャートパターンはチャート上に見られる特定の形で、取引サインや未来の価格変動の指標とみることができます。チャートを採用するトレーダーは、チャートパターンを、トレンドや反転を見極め売買のタイミングを決定するために使用します。
トレーダーの使うチャートにはいくつかのタイプがあります。本質的にはすべて、時間経過に伴う価格の動向という基本的な情報に基づいていますが、チャートタイプが異なると表現方法が異なり、異なるレベルの情報が付け加えられます。以下は、最も人気のある取引チャートのうちの3つです。
ラインチャート
ラインチャートは説明がいちばん簡単なチャートです。名前がすべてを表しています。一つの終値から次の終値への動きを表す単純なラインで構成されるチャートです。 このタイプのチャートは最も基本的なものであるため得られる情報は限られますが、一般的な経時的価格変動をだけをつかみたい場合には非常に便利です。当社の人気銘柄のひとつWTI原油のラインチャートを例としてご覧ください。
バーチャート
ラインチャートが取引チャートのうちもっとも単純なもののひとつであるとすれば、バーチャートは次のステップのチャートです。 このタイプのチャートでは、それぞれの「バー」はある時間単位(1分、1時間、1日など)を表し、それぞれの単位における始値、終値、高値、安値に関する情報を含みます。バーの左側の横線は始値を表し、右側の横線は終値を表します。 WTI原油のバーチャートの例です。
ローソク足チャート
トレーダーに最も人気のチャートがローソク足チャートかどうかはわかりませんが、主要なチャートのひとつであることは間違いありません。バーチャートと同様、ローソク足チャートもそれぞれの時間単位における高値と安値を表します。 (上部が高値、下部が安値です。)では、違いは何でしょう?ローソク足チャートでは、当該銘柄の終値が始値よりも高かったか安かったかを表すのに、色分けが使われます。多くの場合高ければ青、低ければ赤が使われますが、決まったルールはありません。 黒または塗りつぶされたローソクが始値より終値が低かったことを、白抜きのローソクが終値が始値より高かったことをあらわす場合もあります。 なんだか複雑だと感じていますか?もう少しだけ続けてみてください。ローソク足チャートをいくつか見てみれば、これがどんなに便利で、情報を読み取るのがどんなに簡単かが分かると思います。 こちらがWTI原油のローソク足チャートの例です。
チャートには他の種類もあるか、ですか?もちろんあります。上に挙げた3つは最も一般に使われているものです。投資家それぞれに好みがあり、それに対応するたくさんの種類のチャートがあります。他のものも見てみたいですか?
ドットチャートはこのように見えますもしあなたがオンライン取引の世界に足を踏み入れたばかりなら、豊富なチャートタイプに惑わされる必要はありません。ロウソク足チャートでうまくいくでしょうし、これはニュースや分析でもっとも頻繁に目にするものです。さて、チャートタイプについてお話したので、次はチャートパターンについて少し掘り下げてみましょう。
よく目にするチャートパターンには、主に3つのグループがあります。反転、継続、両側です。それぞれ簡単に説明しましょう。
反転パターン
反転パターンの意味は、簡単に推測できますね。これはパターンの完成に伴いトレンドが反転することを示唆します。単純に言えば、もし上昇トレンド中に反転チャートパターンを見つけたら、理論的には価格がすぐに下がり始めることを示唆します。下降トレンド中に反転パターンを見つけたら、価格がすぐに上がり始めることを暗示します。ただし「すぐに」というのはあいまいな概念であること、これはただの理論であり必ず起こる事実としてとらえるべきではないということを、覚えておきましょう。
継続パターン
反転パターンの概念とまったく同じで、ただ、反対です(しゃれではありません)。理論によれば、継続パターンはパターンが現れると、その後もトレンドが継続するサインです。これらのパターンについては、投資家が同じ道を進み続ける前にとっている「休憩」を想像してみてください。
両側パターン
両側チャートパターンは、基本的には価格が上下どちらの方向にも動くことを意味するため、少し複雑です。一般的には、このパターンは三角形として現れます。あなたはもしかするとこのような指標はほとんど役に立たないと思っているかもしれませんが、両側パターンの重要な点は、すべてが起こり得ることを示唆し、投資家はすべての可能性に対応できるよう準備する必要があるということです。
主なパターンを説明したので、次はいくつかの人気の反転パターンを見てみましょう。ダブルトップとダブルボトムです。どちらのケースも拡大理論を含みます。どのように取引するのか、一般的に投資家はいつ発注するのかなどはここでは深く追求せず、これらのパターンの概要とそれが示唆する可能性についてお話しましょう。まずはトップから。
ダブルトップ
ダブルトップは弱気の反転パターンで、上昇トレンドの延長に見られます。2つの「トップ」は同じぐらいの大きさで、価格が超えられない一定の水準に達したときに形成される連続した頂点です。まず価格がある水準まで上昇します。その後少し下がって、また同じ水準に戻ります。それがまた反転して下がると、チャートは2つのトップを形成します。混乱しましたか?らくだのこぶを想像してみましょう。典型的なダブルトップはライン、バー、ロウソク足チャートで見られます。 理論上では、ダブルトップは通常、長期トレンドなどのある変化、強気から弱気への変換の可能性を示唆します。これが、一部の投資家たちが大きな上昇トレンドに続くダブルトップを探す理由です。 例を見てみましょう。
ダブルボトム
ダブルボトムはダブルトップとよく似ていて、反転パターンを形成し、一般的にテクニカル分析の一部として使用されます。違いは2つの「トップ」の代わりに2つの「ボトム(底)」があるということです。ダブルボトムは、ある銘柄の価格の下落とそれに続く反発、そして同程度の価格レベルまでの再下落と続く再反発で成り立ち、アルファベットのWに似ています。ボトムは、価格が「抵抗レベル」と呼ばれる特定のレベルを突破しそうにないときに形成されます。理論的にはダブルボトムはトレンドの逆転フォームとみなされるため、大幅な下落トレンドに続くダブルボトムを探す人たちもいます。例を挙げてみましょう。
覚えておきましょう: ダブルトップとダブルボトムは極めて明瞭に思えるかもしれませんが、投資家は欺瞞的な逆転に惑わされないように注意する必要があり、いつ行動を起こすべきかを学習する必要があります。この理論と意味を習得するためには、追加学習を行ってください。
パターンにはダブルトップとダブルボトムしかないとは思わなかったでしょう?トレーダーが使うチャートパターンは多数あり、ここですべてに触れることは無理ですが、よく知られたもののいくつかを見てみましょう。
ヘッド・アンド・ショルダー
ヘッド・アンド・ショルダーパターンも、トレンド反転のフォーメーションです。名前の由来はその形です。長い強気パターンの後、ピーク(左肩)、高いピーク(頭)、低いピーク(右肩)の順に現れます。下の例で示すように、肩の外側のいちばん低いポイントを結ぶ線を描いてみましょう。どうしてそうするのか?理論的には、このライン(「ネックライン」と呼ばれることもあります)が下り勾配である場合、このサインの信頼性が高いとみなされます。
カップアンドハンドル
「カップウィズハンドル」とも呼ばれるこのチャートパターンは、価格の下落と元の価格までの戻り、そして小さめの下降、前のピークを越える上昇と続きます。U字形とちょっと下がったハンドルで、ティーカップのようにも見えるでしょう?カップアンドハンドルは、理論上では、強気の継続パターンとみなされ、買いチャンスの見極めに使われます。このフォームは数ヶ月間継続する上昇トレンドに続いて現れたときに、重要とみなされます。カップアンドハンドルパターンを見るときテクニカル投資家は、長さ、深さ、ボリュームに注目します。たとえば、カップが長く、きれいなU字形をしていれば(V形ではなく)、より強いシグナルとみなされます。
ギャップ(窓)
ギャップは、単純に取引チャート上の価格の隔離で、ある銘柄の価格が急激に上下動し、その間取引が行われなかった場合に形成されます。ギャップは、雇用統計などの主要なニュースの発表に伴う場合もありますし、単なる通常の取引で形成される場合もあります。週末にニュース速報が発生して価格の急騰や暴落があった場合の市場再開時に起こることもあります。ギャップの例を見てみましょう。
覚えておきましょう:ギャップは金融市場ではなじみのある現象ですが、日夜取引が行われるFX市場ではそうでもありません。FX市場でギャップがもっとも発生しやすいのは1週間の取引開始時です。
トライアングル(三角保ち合い)
トライアングルチャートパターンは、あなたの想像通り、三角形です。基本的にはふたつのトレンドラインが近づいて行き、価格はその中間に移動します。トライアングルには、3つの主要パターンがあります。
対象三角はしばしば継続パターンとみなされ、交わる前の特定のトレンドの保ちあいのシグナルです。上向きの支持線と下向きの抵抗線の収束で形成されます。通常、ある銘柄の価格は2つのトレンドラインの間で跳ね返り、だんだん頂点(ふたつのラインが交わるところ)に近づいて行き、前のトレンドの方向に突き抜けます。
上昇三角は通常強気パターンとみなされ、ある銘柄の価格がパターンの完成後に上昇することを示唆します。このタイプの三角は、価格を支持する上昇トレンドラインと抵抗ポイントの平坦なトレンドラインで形成されます。混乱してしまいました?この例を見れば、分かるでしょう。パターンは抵抗レベルを突き抜けることで完成しますが、それでもまだ支持線の下に下がることもあります。
下降三角は、上昇三角のちょうど反対です。弱気パターンとみなされ、パターンの完成で、価格の下降を示唆します。下向き抵抗線と比較的平坦な、突き抜けられそうにない支持線で構成されます。
テクニカル分析ではウェッジは、トレンドの中断を知らせます。ウェッジは反転パターンか継続パターンのどちらかです。ウェッジには主なパターンが2つあります。
上昇ウェッジ価格が上向きの支持線と抵抗線の間で保ちあっているとき、上昇ウェッジとなります。理論によれば、上昇ウェッジが上昇トレンドに続いて形成された場合、継続のサインとなりえます。 上昇ウェッジは下降トレンドの可能性を示唆するので(もちろん理論上の話です)、弱気のチャートパターンと見ることができます。
下降ウェッジは継続または反転のサインです。継続としては、上昇トレンドの間に形成され、価格上昇の再開を示唆します。反転としては、下降トレンドの終盤で形成され、その後の上昇トレンドの可能性を示唆します。お気づきでしょうが、結果は同じです。 上昇トレンド、つまり下降ウェッジは強気のチャートパターンです。
三角、ウェッジ、ギャップを見て来ました。次はレクタングルです。このチャートパターンは並行する支持レベルと抵抗レベルの間で価格が動いているときに形成されます。これがここでお話しする最後のパターンです。2つの一般的なタイプを見てみましょう。
弱気のレクタングル弱気のレクタングルでは、下降トレンド中の少しの間、価格が比較的平坦なままとなり、その後トレンドが継続します。(もちろん理論上の話です)。右がこの例です。
このレクタングルが何か想像がついたでしょう?上昇トレンド中、しばらくの間価格が比較的平坦なまま(保ちあい)となり、その後もともとの方向に向かって継続します。(繰り返しますが、理論上は、です。)こちらの例も右に用意しました。
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