アフリカ最南端の国・南アフリカの政界で、先週から財務相が突然解任されるなどのドタバタ劇が続いている。このドタバタの影響で、通貨・ランドは先週に少なくとも21世紀で最安値まで暴落した。
ドタバタ劇は先週まさに「突然」幕が開いた。南アフリカは現在ズマ大統領の政権だが、ズマ大統領は何の予告もなく、9日に突然ネネ財務相を解任したのだ。
この解任は本当に突然のことで、政界でも財界でもズマ大統領の意図が理解できず困惑している人物が大勢いる。ネネ財務相は、これまで南アフリカの財政を建て直すために頑張ってきた人物だったのだ。
ではなぜ、ネネ財務相は解任されたのか?それについてズマ大統領から正式な説明などがないので、今でも単なる推測が流れているだけとなっている。ただ考えられる理由として、ネネ財務相が進めていた歳出削減路線をズマ大統領が気に入らなかったのではないか、という説がある。
また別の説として、ズマ大統領の愛人との対立説がある。南アフリカには南アフリカ航空という航空会社があり、最近では経営難のために政府から救済なども受けている。その女性会長デュデュ・ミェニがズマ大統領の愛人で、救済に反対するネネ財務相を良く思っていなかったため、ズマ大統領が解任したというのだ。ただしズマ大統領はこの説を公式に否定している。
理由がどうあれ、政府の財政を建て直そうと働いていた財務相の解任のため、南アフリカ政府への信頼が一気に崩れた。解任があった9日以来、南アフリカランドは暴落し、米ドルに対し解任前は1ドル=14.5ランドだったレートが、先週の終わりまでに10%も下げて16ランドという21世紀の最安値をつける。
暴落したのは日本円に対しても同じで、解任前は1ランド=8.4円付近だったレートが、先週終わりには7.5円まで円高・ランド安になった。
だが、ドタバタ劇は単にネネ財務相を解任しただけではない。ネネ財務相の解任後、国会議員ではあるが財務分野ではほとんど実績のない、デービッド・バンルーエンという人物を新財務相に指名。
この指名には批判・疑問の声が殺到し、南アフリカ財政の将来がかなり不透明となる。先週のランド暴落は、この人物が新財務相として指名されたことも大きな原因の1つであったと見られている。
さすがに失敗を認めたのか、ズマ大統領は週末の13日になると、また別の人物を財務相に指名する。今度指名されたゴーダン協調統治・伝統業務相は、財務相の経験があるためバンルーエン氏の時のような批判・疑問の殺到はなかった。バンルーエン氏は、入れ替わりで協調統治・伝統業務相になるという。
ゴーダン氏の指名で為替市場も落ち着き、ランドは1ドル=15ランド程度までリバウンドした。ただリバウンドしたとはいえ今年になってからのランド下落に歯止めがかかったわけではない。今年初めには1ドル=11ランド程度だったので、1年間で30%以上ランド安になった。今回のようなドタバタ劇が繰り返されると、ランド安から南アフリカ経済全体への危機にも発展しかねないだろう。
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