イギリスのメイ首相が17日に演説し、EU離脱についての今後の基本方針を説明。その中で、EUに加盟している最大のメリットの1つと考えられていた「単一市場へのアクセス」を、放棄する方針であることを明確にした。
イギリスは昨年6月にEUから離脱するかどうかの国民投票を実施。投票は接戦だったものの、離脱派が過半数となりこの時点でEUから離脱することが決定。当時のキャメロン首相は辞任した。
その後任となった現メイ首相はEU離脱を確実に実行するために就任。しかし最近まで、離脱に関する基本方針を明確に述べることはなかった。
というのもイギリスはEUを離脱するにあたって、EUの単一市場に残るかどうかをはっきりしなければいけなかったからだ。最初の時点ではイギリスとしてはEUから離脱をしても、単一市場へのアクセスはできることならキープしておきたかった。だがEU側は離脱をするのに単一市場へのアクセスだけキープするというのは相当ムシのいい話として、それは一切認めようとしなかった。
そして17日になってメイ首相がロンドンにある外務省公館で演説。ここで初めて、EU離脱に関する基本方針が明確に示された。メイ首相はEU離脱に関し「12の優先項目と4つの原則」を示した。
4つの原則とは「確かさと透明性」「公平なイギリス」「より強いイギリス」「グローバルなイギリス」の4つ。12の優先項目には、EUとの自由貿易協定や移民の制限などが含まれていた。
今回の演説の中でも重要な点は、メイ首相がEU離脱を優先し、EUの単一市場へのアクセスを失うこともいとわないと明言したことにある。EUは当然ながら離脱する国に単一市場へのアクセスを認めないので、これでイギリスがEUの市場から離脱することがほぼ確定した。
メイ首相の演説の前後に、金融市場はかなり大きく動いた。震源地となったイギリスポンドのポンド/円は、17日の日中から演説前までは137円台で横ばい。そしてメイ首相の演説が行われると、特に新しい悪材料が出なかったためにポンドが急騰。演説から約1時間後には140円をつけた。イギリスのEU単一市場からの離脱はすでに織り込み済みだったと思われる。
NY金は17日の午前から夕方まで、英EU離脱懸念から上昇し演説前には1,220ドル近くまで上昇。しかし演説が行われると懸念材料出尽くし感から1,210ドル台前半まで後退した。
なおメイ首相の演説だけが原因ではないが、17日は米ドル売りが続き米ドル/円は11月30日以来約1ヶ月半ぶりに112円台をつけた。「トランプ相場」の米ドル高も一服し、今は反動の米ドル売り相場になっている。
話を英EU離脱に戻すと、今後は3月に正式にEUからの離脱手続きを開始することになっている。あとは英経済への悪影響がどこまで抑えられるかの問題になるだろう。
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