Appleが2019年を目標に電気自動車を開発

IT大手のAppleが、2019年の出荷開始を目標にして電気自動車（EV）の開発を行っているという情報が21日になって流れた。Appleは自動運転車も研究・開発を行っており、今後本格的に自動車事業に参入していくつもりのようだ。

Appleの過去記事はこちら。

EVを普及させられるか？

Appleが電気自動車を開発しているという話は、Appleからの公式発表にはないが以前から時々出ていた。そして21日には、出荷目標を2019年に設定しているという情報が流れた。また18日にはカリフォルニア州政府の運輸担当者が、Appleと自動運転車の公道テストをする際のルールについて話し合ったという情報も出ている。

Appleは電気自動車だけではなく、自動運転車も開発していると言われる。そしてAppleの自動車研究開発チームは「タイタン（Titan）」と呼ばれている。

ただ電気自動車と自動運転車の開発は別々のプロジェクトで、電気自動車でかつ手動の運転車も開発しているという。

電気自動車は、数あるエコカーの中でもかなり普及が難しいものに分類される。それをAppleがこれからどうクリアしているかが見どころではある。普及が難しい理由はハイブリッド車などと違い、電気自動車には現在のところ「長距離の走行ができない」という欠点があるためだ。

1回の充電で長距離を走れないので、レジャーなどにも使えない。そして距離が遠くてもお客さんを乗せて走ることを求められる、タクシーとしての運用にも向いていない。まずこの点を改善しないと、電気自動車の未来はない。

現在は「Appleが電気自動車を開発している」と報じられているが、おそらく将来的には、自動車部門は分離させて別会社になるであろう。Appleの現在の主要事業はITであり、自動車とは分野が違いすぎる。これは別会社にしてしまうのが一般的だ。

それはGoogleの前例に見ることができる、Googleは多くの人がご存じのように、IT関連事業で始まった会社だ。しかし最近になって医療や自動車など他のあらゆる部門に進出したため、持株会社の「アルファベット」を設立。ITや医療などそれぞれの分野がアルファベット社の子会社となり、全て対等な立場になると発表された。

8月以降の世界同時株安もあってここ最近は軟調な展開が多かったApple株だが、この報道を受けて21日には上昇。前日・18日の終値が113.45だったが、21日に1.5％程上昇して終値は115.21だった。

これまでパソコンのiMacやスマホのiPhoneでそれぞれの分野に革命を起こしてきたAppleが、自動車の分野でも革命を起こせるのか？消費者や株主の期待はとてつもなく大きい。